BlueTechnology

科学技術コンサルタント

代表ご挨拶

当ブログをご訪問いただき深く感謝申し上げます。

 

BlueTechnology、代表の友田(ともだ)と申します。

長年、企業にて、材料研究や新商品開発などに従事してまいりました。今般、企業を退職し、今までの経験を活かし、より積極的かつ直接的な世の中への貢献をめざしてBlueTechnologyを設立いたしました。

 

まずは、ご挨拶も兼ねまして自己紹介させていただきたく存じます。

 

 

(学歴は? 何を勉強してきた人なの?)

1981年(昭和56年)3月 沼津工業高等専門学校 卒業

1983年(昭和58年)3月 静岡大学工学部 工業化学科卒業

1985年(昭和60年)3月 静岡大学大学院工学研究科 工業化学専攻修士課程修了

1993年(平成  5年)6月 静岡大学大学院電子科学研究科 博士(工学)取得

 

中学卒業後、高専に入り、ずっと化学を勉強してきました。

 それで、博士(工学)取得まで、実に17年。

 

大学院や博士での専門は有機化学なのですが、その後の経験も踏まえると有機、無機問わず、機能材料全般ということになります。 

 

(職歴は? 何をやってきた人なの?)

1985年(昭和60年)‐1995年(平成7年)  大手楽器メーカー 基礎研究所 主任 

1995年(平成  7年)‐1996年(平成8年)  国立大学 専任講師

1996年(平成  8年)‐2020年(令和2年)  自動車部品メーカー 主任技師、新商品プロジェクトリーダー、次世代事業開発室長

2020年(令和2年)‐ BlueTechnology 代表

 

大学院を修了して世界的な楽器メーカーに入って、書き換え型光メモリ(コンパクトディスク)についての基礎研究(有機化学有機材料合成)に従事しました。当時は基礎研究ブームで、かつ事業多角化も積極的な時代でした。

 

ここでは10年ほど勤務いたしました。

 

その後、一年間、国立大学で専任講師(光材料)をやり、自動車部品メーカーに移りました。そこで、まったく新しい領域で、再び基礎研究に取り組み、その研究成果を元に、新商品(排ガス浄化触媒)を開発、上市し、さらに拡大することができました。

 

(研究者・技術者としての専門分野は?)

 

おおよそ以下の領域が専門分野ということになります。

 ・化学 
 ・材料科学、有機化学無機化学、材料分析
 ・機能材料、環境科学、触媒
 ・新商品開発
 ・技術開発戦略、事業戦略

 

やっぱりベースは長いこと勉強して、研究してきた化学。

化学の中には有機無機化学があるのですが、自動車部品メーカーで触媒業務に携わった為、結局、もともと専門としていた有機化学に加えて、無機化学も専門分野となりました。したがって機能材料全般が自分の領域ということになります。

また、新商品開発や戦略など企業としての事業開発も経験しており、これもスキルの一つと思っています。
 

(何をやってきた人なのか、もっと具体的に)

より具体的に、何をやってきたのかを説明いたします。

 

・バックボーンとしての化学技術

大学、大学院では有機化学有機反応化学を勉強しました。ここでは知識の習得や研究の考え方を学んだように思います。一応、研究テーマを掲げてやっていましたがこれが世に中の何に役立つのか当時はわからず。でも、今思えば化学の基礎を勉強できたこと、とっても大事な時期だったと思います。

 

・世の中のための仕事

大学で学んだ知識を生かして、企業(世界的な楽器メーカー)でコンパクトディスク用記録材料の合成に従事しました。目的は光に感応する新規材料の開発でした。要するに、ある波長の光を照射するとその材料が反応して異なる波長域に吸収をもつように構造が変化します。ついで、その材料の吸収波長に相当する光を照射すると元の構造に戻る、そんな有機材料の合成です。これをディスクに塗布することでレーザ光による書き換えが可能なCD(コンパクトディスク)になる、というわけです。

 

その研究テーマの概要は以下のような感じ。

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実に面白い研究でした。

素人くさいのですが、光を当てると色が変わる、そんな視覚的な現象が実におもしろかった。これで学位(博士)をとりました。商品化まで至らなかったのは非常に残念だったのですが、担当したのが新規有機材料の合成であったので、徹底的に分子構造をいじくりました。そのおかげでプラスチックや高分子なども含めたさまざまな有機材料をその分子構造から理解できるようになりました。

 

 

 

 

で、次は、転職した別の会社(自動車部品メーカー)での新商品開発です。

紙を抄く、という工程(生産設備)を持っている企業が、その技術を活用してまったく新しい商品を作る、ということでした。それで紙と触媒を結び付けました。触媒はキャタリストとも言われて、二輪車や四輪車のエンジン排ガスを浄化するためにマフラーの中に設置されているものです。そんな高温の中に紙を入れて燃えないの?と言われそうですが、紙といっても抄紙の工程を使うだけで原材料そのものはパルプではなく耐熱性の高いセラミック繊維を使います。なので燃えることもなく、効率的に動作します。

 

で、その概要はこんな感じです。
この新しい触媒は、すでに商品化され、2020年現在においても生産を継続しております。

 

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株式会社エフ・シー・シー様のHPより一部引用あり。
https://www.fcc-net.co.jp/pdf/catalog2019.pdf

 

 

また、これは九州大学との共同研究やJST科学技術振興機構)の委託開発の成果でもあります。

https://www.jst.go.jp/seika/bt15-16.html

 

大気に放出される排気ガスをきれいにする触媒。
環境によくて、世のため、人のための商品です。

 

今まで研究者、技術者としてこんなことをやってきました。

 

あと、技術戦略、事業戦略などにも携わりました。

これが一番ややこしいくて、悩ましい仕事だったように思います。

 

 

 

でも、研究開発のモチベーションは、やっぱり『世のため、人のため』

世界中の人が幸せになれて、豊かな生活ができる、そんな商品を世に出したい。これが一番のモチベーションですね。

 

人が幸せになるためのベース、それは地球環境が良くなること。
そのための研究開発をずっと続けてゆきたい、と思っています。

 

とりあえず以上です。

より詳細は別途、講演かブログで・・・